【動画】ひとつずつ現れては消える3桁の数字を15個足す「3桁15口」のフラッシュ暗算を正答する辻窪凛音さん=大西英正撮影
暗算のギネス世界記録が日本で生まれた。よく聞くと、さいたま市の高校生だという。3桁の数字が15回、ひとつずつ現れては消え、それらを足し合わせる「フラッシュ暗算」で、認定された記録は1・62秒。なぜ、こんなにも早く計算できるのか。秘密を探るべくたずねた。
塾内 ひしめく猛者たち
4月下旬、さいたま市浦和区にある「そろばん教室USA針ケ谷教室」に入ると、塾内の猛者たちが切磋琢磨(せっさたくま)して暗算のスピードを培っていた。そのなかにいたギネス記録保持者の辻窪凛音(りんね)さん(18)は5歳からこのそろばん塾に通う。
いまでは子どもたちに教えることもある辻窪さんに、試しにフラッシュ暗算をやってもらった。
フラッシュ暗算のソフトが入ったパソコン画面を起動してスタートすると、452、704、642……。数字がめまぐるしく現れて一瞬で消えていく。
記者はメモをすることはおろか、いくつ出たかも追えない。15個の数字が出終えるまで、わずか1・6秒。まばたきできない。
「8735」。辻窪さんが回答の入力画面に打ち込むと、「正解です」という音声がパソコンから流れた。何度か試してもらったが、ノーミスだった。
どうやってこんなに早く計算しているのだろう。
驚く記者に、辻窪さんは「数…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル